Yoga & Relaxation Salon in Otaru ~ Candrika ~
















 コラム 

2017/10/5 「ヨガ14年生」

  10月10日は私のヨガ記念日。ヨガ14年目を迎えます。

 コラムに書くとき、過去のことを思い返すのですが、自分が今このような性格になったのは自分の責任です。原因を探すことに躍起になっていた時期もありました。そして、そのことで自分を責めたりもしました。だけど、今は今が良いなら・・・過去は過去でいいじゃない?と思っています。

 今年7月で10周年を迎えたサロン。ヨガを本格的な仕事にしてもう10年経ったということです。今までの仕事のことを振り返ってみたとき、ヨガを仕事にするまでは好きなことを仕事にするのではなく、仕事を好きになるように頑張ってきたし、仕事をすることは好きでした。

 さかのぼること高校生の時、将来のことを本気で考えるようになった高校2年の時だったと思うのですが、当時人気だった「男女七人夏物語」でさんまがやっていた役の影響で友達が「ツアーコンダクターっていいよね」と言ったことをキッカケに私の中で急に上昇したキーワード。大学や短大には経済的に無理だと母親から言われていたので、高校卒業後は公務員になろうと思っていた私に突然光のように差し込んで来た「ツアーコンダクター」。

 時代はバブル・・・。公務員に急に魅力を感じなくなった私は、ツアーコンダクターという花形職業にシフトチェンジ。それに、アルバイトをさせてもらえなかったこともあり、急に社会に出るのは不安だったのもあると思うし、今思えば何でも良かったのだと思います。今みたいにネットで調べられない時代にどうやって調べたのか思い出せないけれど、観光ビジネス学科がある専門学校に通わせて欲しいと母にお願いした。必ず国家資格を取るからと約束して。

 ツアーコンダクターっていいよねと言った友達はその後、インテリアコーディネーターに興味がスイッチして(笑)、そっち関係の専門学校に通うことになりました。出鼻を挫かれた感があったものの、親にお願いした手前、そのまま専門学校に通い、結果なんとか国家資格も受かりました。

 学校に通い学ぶ中で、ツアーコンダクターは気配りが苦手な私には無理だと思うようになり、普通に旅行会社に勤務したいと思うようになったけれど、資格があっても大手の旅行会社は短大が大卒かコネがなければ入れないことを知り、意気消沈。やはりツアーコンダクターになるしかないと思いなおす。英語が話せないと海外にいけないので、一時は海外でワーキングホリデーをしようと決心した。けれど、英語が全然ダメだったので、いく前に少し語学力をアップしたほうが良いと、友達が契約した英会話スクールに体験で行き、気が付くと100万円近くの2年契約をしてしまっていた。(苦笑)

 友だちはその後すぐに契約解除してしまい(なぜか言い出した友だちが二度もドロップアウト)、一人で通うも、レッスンが面白くなくて、数回で行かなくなり・・・結果100万円近くのローンだけを払うことになってしまった。そのお金があったらワーキングホリデーに行けたのに・・・。

 卒業後はしかたなく大手の旅行会社のパートで半年働き、仕事の内容は変わらないのに、社員は給料や待遇が全然違うことを知る。それに男性社員は早稲田とか慶応とか女性社員はお嬢様の行く短大卒とか・・・住む世界が違う人ばかり。庶民派の私は現実を知ってすっかり心が折れました・・・。
 
 大手は諦め、パートをしている間に誘われた旅行会社にその後すぐに就職できたが、この会社が今で言えばブラック企業(笑)。残業代は一切出ることはなく、給料は安く、毎日帰宅するのは夜10時過ぎ。有給休暇もとれず、遅刻1回につき千円引かれるという会社で・・・。若かったから勤められたということもあるけれど、小さい会社だったから皆で団結して仕事をしていたので、なんとか頑張れたと思うし、仕事は面白かったし好きだった。それから色々畑違いの仕事もしたけれど、一番最初に就職した会社が優良企業じゃなかったから、どんな会社でも自分なりにやりがいを見つけて働けたのだと思う。

 今回、自分の人生を振り返ったとき、私は気付いたのです。ずっと人の影響を受けていることに・・・。仕事だけじゃなく、誰かがいいな~っと言った人を好きになったり、いいなーと言われることに興味を持ったり、私は自分というものがあるようでなかった。本当は高校1年まで漫画家になると本気で思っていたのだけれど、それも小学校の時、友だちがマンガを描いていたからだったし、その子よりも上手くなりたいという思いから始めたことだった。高校の時、一度出したマンガで賞を取れなかったことで現実を知り、人生経験もない自分が漫画家にはなれないと飽きらめてしまった。

 社会に出てからは根が真面目だから言われたこと以上のことはしたいし、負けず嫌いだから先輩よりも出来る人になりたくて頑張った。だから、それなりに勉強もしたし、生活のために仕事をすればいいやって思っていた。

 でもヨガに出会ってからは違った。ヨガは誰かにいいよと薦められたわけでもないし、周りにヨガをしている友達も知人もいなかったのです。たまたま入った本屋で見かけたヨガの本を買って、そして家に帰ってCDをかけて初めてヨガをした日に「これだ!私はこれを仕事にする!」となぜか思ってしまった。

 だから、一人で行動したし、一人でレッスンを受けることに抵抗がなかった。今までのわたしなら誰かと一緒じゃないとレッスンに通うなんて考えなかったと思う。

 自分が本気でやりたいと思った初めてのことが「ヨガ」だった。自分が本当に心からやりたいと思えることに出会えれば、どんなことも障害だと思わないものだし、乗り越えた分成長できるのだと思う。

 一人では不安でワーキングホリデーも諦めた私が海外で一人旅が出来ることもわかったし、自分が人に何かを伝えるということが好きなのだということもわかったし、身体って動かさないとダメなんだということも、自分がかなりの思い込み(それも人からのすり込み)が強いということも気付いた。

 そして、ヨガを指導する仕事だったからこそ、病気をしても続けてこられたし、続けていることでこの程度の症状でおさまっているのだと思う。普通の会社に勤めていたら、周りに迷惑をかけてしまうからと気にして辞めていたかもしれない。自営業だからこそ、自分のペースで働けているのだし、結婚しているから今の収入でも暮らしていける。

 もちろん、今後何かが変わって今のスタイルを変えなくてはいけないことなるかもしれない。そうなったとしても、それが自分の人生に必要なのだと思えたら受け入れられると思うし、乗り越える必要のあるものなら乗り越えられると思う。

 とにかく、すべては必然だったと思えるようにするかどうかは結局のところ自分次第なのだと思う。何か思うとおりにならなかったとき誰かのせいにするとか世界のせいにするとかではなく、自分に必要だから起きているんだと思えたら、絶対に成長できると思うのです。

 失敗しない人間なんてどこにもいないのだから、これからも色々あるだろうけれど、「今が一番幸せ!」と言える自分でいたいなぁーと思います。合掌