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 コラム 

2018/2/12 「幸福度」

 今年も始まってすでに1ヶ月が過ぎてしまいました。特に忙しくしていたわけでもないのですが・・・気が付けば2月に突入してました。

 今年はじめにあるテレビ番組で国民の幸福度で北欧が上位を占めているということが放送されていました。日本はなんと53位・・・。何故?

 これは私の意見なのですが、北欧は一年の半分以上が冬です。そして北海道なんて比べ物にならないくらい極寒なはず。私のイメージとしては寒い冬は家に閉じこもり日照時間が短いのだから、冬季うつになったりするんじゃないかな?と思っていたのですが・・・その寒い季節を耐えたからこそ、春や夏の暖かさを有りがたく感じ、幸せだな~と思えるのではないかな?と思いました。

 私自身も難病になってから、当たり前のことがすべて当たり前ではないのだと思えるようになり、色んなことに感謝するようになりました。私は病気以前よりも今の方が幸福度は上がっていると思います。仕事が出来ることが当たり前ではないと知ったので、仕事で嫌なことがあってもその瞬間は落ち込みますが・・・療養していてレッスンが出来なかったあの日々のことを思えば、仕事のことで自分の心が煩わされることも「今、仕事が出来ているからなのだ」とそう思うことで嫌な気持ちを切り替えることが出来ます。

 悩んだり考えたりすることも仕事が出来ているからなのだし、病気で仕事が出来なければ違うレベルで悩んだり不安になっていたはず。

 悩みや苦しみは成長のためにあったのだと思います。

 だから、ある程度何かに制限されたときのほうが人は物事の有り難味を感じるものなんだと思います。

 まだ左手の痺れは24時間ありますが、日常生活に支障はないし、同じ病気でもっともっと大変な人は沢山いるので、こうして仕事が普通に出来るのは幸せなことだと思っています。復帰してからは風邪も引いていないし、悩みごとがあってもすぐにニュートラルに戻れるというか、悩めることすら幸せなんだなぁと気付くのです。

 幸福度世界3位のアイスランドでは消費税が25%ぐらいと凄く高いのですが、子供は大学まで無料で医療費も無料なんだそうです。シングルマザーや障碍者や高齢者とかにも補助がしっかりしているそう。だから、生活できることに感謝して、物価が高くても不満はないのだと思います。そして火山国なので、電力は地熱を利用していたり、紹介された家庭では温泉を暖房に利用していました。寒い冬を快適に過ごす知恵がしっかりと根付いていて自然と共に共存している国という印象でした。

 その番組を見ていて確か靴下1足が日本円で1500円ぐらいしていたのですが、108円で靴下が買える日本では考えられないですよね。でも、それだけ物価が高ければ、本当に必要なものだけを買うし、買ったあとも大切に使うだろうなと思いました。プチプラの服を一度しか着なかったり、一度も着ない服を安いからという理由だけで消費していた自分を恥ずかしく感じました。

 出かけるときには車を使い、冬は暖かい部屋にいて、暑い夏は冷房のきいた部屋にいて、何か欲しいと思えば24時間営業しているコンビニがあり、私たちは生活するうえで普段思い通りにならないことが少ないのです。だから、思い通りにならない人間関係で悩むのだと思います。

 これが、生活することが大変だった昔だったらどうでしょう?きっと、今日生きていることに感謝し、家族が元気なことに感謝し、自然に感謝していたのではないでしょうか。

 今世の中はどんどん便利になり、人間が苦労することが少なくなっています。AIにより、人間は生活の煩わしさからどんどん解放されていくとは思いますが、その分、精神的な病が今以上に増えるような気がします。そのうち人間と付き合うくらいならAIと付き合うという人や結婚したいという人も出てくるようになるのではないかと思えてなりません。AIなら思い通りの答えを与えてくれるでしょうし、人間は益々考えなくなり動かなくなって行くのではないだろうか?と想像すると恐ろしくなります・・・

 思い通りにならないことが人間を成長させてくれるのだと思いますし、成長こそが喜びであり、幸福だと感じられるのだと思います。これからも、色んな悩みに落ち込むこともあるし自己嫌悪に陥ることもあるとは思います。でも、そのことから逃げずに認めて、そして成長するためにどうしたら良いのか考えて行こうと思います。

 今年もどうぞよろしくお願い致します。 合掌