Yoga & Relaxation Salon in Otaru ~ Candrika ~
















 コラム 

2010/11/22 「呼吸ってスゴイ」
 身体がどれだけポーズを取れるか、取れないか・・・そんなことはたいしたことない、その課程が大切・・・。そう頭ではわかっていても、どうしたって、自分の外側が気になるのが心情というものです。

 常日頃から、そう思っているのに、レッスンでも心がけようと思っているのに、ついつい目先の動きに囚われてしまい、気が付けば呼吸のことを忘れてしまっていました。私がそうなれば、もちろんレッスンを受けて下さっている皆様も然り・・・。反省。

 つい先日受けたワークショップで呼吸を正しい姿勢で行えば、身体は自然と正しい位置に修正されていくのだ、と実感できました。ポーズがとれているとか、いないとかではなく、呼吸がちゃんと出来ているか・・・ということを意識することによって、無駄な力が抜け、身体は自然と正しい位置をとるようになり、ポーズが深まるのを体感できたのです。

 今までも、呼吸の大切さを実感しているつもりでしたし、そのことを実践しているつもりでいましたが、深いところで理解出来ていなかったのだと思いました。呼吸よりも動きを優先してしまって、呼吸の大切さをちゃんと伝えられるところまで呼吸の価値を認めていなかったのだと気付かされました。

 ワークショップの最後には参加している周りの人達の姿勢が良くなっているのがわかりました。私自身も肩の力が抜け、そして胸が自然と開かれ、骨で立っている感覚が感じられたのです。呼吸をちゃんと身体の中に送るイメージでポーズをとっていると、無理をしている体勢では呼吸が身体の中に送り込むイメージが出来ないので、自然と今の自分にとっての正しいポーズになることができます。

 人はそれぞれ骨格も違えば、筋肉の質も違うし、関節の柔軟性も違います。だから、同じ形をとる必要はまったくなくて、形を同じようにしようとすればどうしても無理をしたり、無駄な力が入ってしまって逆効果なのだと、わかってはいても、そのことを認めたくない自分がいたのだと思います。

 今の自分にとって必要な形は呼吸が教えてくれるし、導いてくれるのです。過去でも未来でもなく「今ここ」ということを感じるのがヨガ。それには呼吸を意識することが一番大切です。呼吸を意識していれば、他に意識が散ることもないし、今の自分の心と体を呼吸が繋いでくれるのです。

 私がちゃんと指導をすれば、生徒さんも同じように無理なく、無駄な緊張のない、今の時点で美しいポーズをとることが出来ていて、とても嬉しく感じました。人を変えるのではなく、私自身が変わることしか出来ないとわかってはいても、どこかで自分のことはさておき、周りに期待していた自分がいたのだと思います。

 自分の中にあるもの、自分が理解できていることしか、ちゃんと伝わらないからこそ、自分のためのヨガの時間が大切なのだと、再認識しました。

 こうやって、パソコンに向かっていると、気が付けば背中が丸まり、呼吸が浅くなっていて、肩に力が入ってしまいます。でも、呼吸をしっかり身体に通していくと、自然に姿勢が正しくなり、肩の力が抜けていきます。

 呼吸が正しい身体をつくっていく。・・・正しい心を育んでいく。自分の身体で心でちゃんと物事に向かい合い、自分の偽り無い心で接することが出来るようになっていく。ヨガから呼吸をとってしまったら、単なるエクササイズに過ぎない、そう思っていたのに、今までは本当に心の底から理解していなかったのだと思います。

 ヨガ7年生になったばかりの私にとっては、まだまだ勉強不足で未熟なところが沢山ありますが、こうやってこの年になっても、1つずつ積み重ねて成長して行くことが出来るヨガに出会えて、良かった・・・。そしてヨガを伝える仕事が出来て良かったと心底思いました。

 ヨガの素晴らしさをちゃんと伝えられているか、自信もないし、不安な気持ちもありますが、でも、私と一緒に成長して下さる生徒さんがいる限り、私が出来ることを感じたことを伝え続けていく努力は惜しまないで生きていきたい、そう思いました。

 今年も残りあと1ヶ月とちょっと。12月には京都でのヨガ合宿できっとまた色んな気付きが得られて、来年のチャンドリカもまたまたパワーアップ出来そうな予感です。 合掌