Yoga & Relaxation Salon in Otaru　～　Candrika　～
















●●●　コラム　●●●

2012/10/15　「ヨガ９年生」
　１０月１０日に、またヨガの継続年数を重ねることが出来ました。９年目を迎えられたことを本当に嬉しく思います。今まで、大人になってから何かを８年間も続けてきたことってなかったので、最長記録更新中です。いつもですが、今回もコラムを書く前に去年のコラムを読んでみました。去年８年生を迎えたばかりの時は、まだインドへ行ってなかったんですね～。

　なんだか、インドから帰ってきて、とっくに一年過ぎているような感覚だったので、まだ一年経っていないことに驚きでした！時間の感覚って本当に不思議。

　インド旅行の後、チェンマイ滞在中に猫のサファイアの具合が急に悪くなり、帰国を早めたのにも関わらず、列車の人身事故のせいで到着が送れ、あと一歩臨終に間に合わなかったのが１１月２５日のこと。そして、今年の６月９日にもう一匹の猫、コハクが亡くなりました。猫とはいえ、ペットと過ごしたことがあるかたにはわかると思いますが、家族を亡くしたのと同じぐらいの寂しさと悲しみに襲われました。

　でも、今年の７月２９日に新たに２人？の家族が増えて、やんちゃな二人組みは私たちの心を和ませてくれています。数々の悪さ・・・これは人間にとっての見解なので、彼らには何の罪もないんですが（笑）、壁やソファで爪とぎをしたり、障子を破ったり、猫砂の袋を食いちぎったり・・・。でも人見知りをせず、誰にでもスリスリするので、生徒さんからも可愛がられていますし、形あるものいつかは壊れると自分に言い聞かせている日々です。

　そして、インド旅行は私に「インドじゃなくてもヨガは学べる」のだという確信をくれました。もちろん、インドでヨガを学べない訳じゃないので、インドを否定しているわけではありません。私にとっては今はもう必要ないなと思っているだけで、もしかしたらある日やっぱりもう一度インドへ行こうと思う日がくるかもしれませんし・・・。

　一人でヨガを指導していると、やはり時々行き詰ったり、不安になったり、自信をなくしたりしてしまいます。そんな時、どこか拠り所になる場所があったらいいなって思っていたのですが、それは私にとってはインドではなかったようですし、いまだに師と呼べる人に出会っていませんので、もしかしたらずっとこのままなのかもしれません。

　これからも、自分で悩みながら、生徒さんたちから教わりながら、指導を続けていくんだという覚悟が出来た１年でした。インドから帰ってきてから、私は単なるエクササイズのヨガは指導できないし、ハードなのも無理だし、かといって、リラックス系でもないし、私のヨガはどういう方向へ行くのだろう？と色々試行錯誤をいまだに繰り返しております。私のヨガは○○ヨガ、と決めないのがいいのかな？って今は思っています。

　最近、思うことがあります。ヨガは「いまここ」という意識を大切にします。ヨガをしているときは、悩みなどがあっても忘れますし、落ち込んでいても終わった後はなんだかスッキリとした感覚が感じられます。それは過去でも未来でもない「いまここ」という状態がヨガをしていると作られやすいからなのだと思うのです。

　過去に起こったことを「なんでしてしまったのだろう」とか「ああすればよかった」などと思ったり、まだ起きていないことに対して不安を感じたりするとき、心は「いまここ」ではないところにあるのです。過去や未来にあるから、不安や悩みが生まれるのだと思います。だからこそ、今ここに意識をおいて、過去でも未来でもない自分の感覚を大切にする時間を持つヨガが必要とされているのだと思うのです。

　自分と向き合うと、過去の積み重ねが今であり、今の積み重ねが未来につながっているのだと確信します。どんな過去であっても、今から自分が変われば未来は変わるのだし、今を変える以外に方法はないのだと痛感する時間です。誰のせいにも出来ないし、自分の偏った身体の使い方、心のあり方を認めることでしか前進できません。

　だからどのくらい前屈できるとか、開脚が出来るとか、そういうことに目標を置くのも間違いではないけれど、ヨガをしているときは、自分の身体と心に集中すること、ただ、それだけなのだと思います。シンプルだからこそ、難しい。続けていくためには何か理由づけが欲しくなるのも心情です。

　私も９年前は、やせられるかも？とか体が柔らかくなるかも？という期待のもとにヨガを始めました。まさかこんなにも自分の人生に関わってくるとは思ってもみませんでした！今はヨガをすることが自分には必要だからしているという感じです。

　身体が人と比べて硬くても、下半身が太くても、ヨガを正しく続けていたら、そのうち整っていくような気がしています。実際、体重は変わらないのに、「痩せた？」と聞かれたりしますし、確実に身体のラインは変わっているのだと思います。最初はどうしたら柔らかくなるかということに重点を置いて探求してましたが、ここ数年、自分の癖をヨガのポーズに持ち込まないように意識するように変わってきました。その効果が出てきたのかな？と思います。

　研究し、それを実行し、生徒さんに伝えていくことが私の役目だと思っていますので、そのためには今後も努力を続けてヨガを続けるとこんな風に変われるんだと胸を張って言えるように楽しんで続けて行きたいと思います。

　心をリセットするだけなら、色々な方法があります。映画をみるとか、髪を切るとか、旅行をするとか。身体をリセットするならストレッチをすればいい。けれど、ヨガはその両方が同時に出来るものです。だからこそ、今まで続いてきたのでしょうし、今後もずっと続いていくのだと思います。どんなヨガでも良いから、自分にあったヨガをみんなが続けていけたら、いいのにな・・・って心から思います。

　私もまだまだ９年生ですから、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、ジグザクに歩いているとは思いますが、これからも、精神的な成長と肉体的な成長を促せるヨガを探求して、自分の出来る範囲で広めていけたらな、と思っています。　合掌