Yoga & Relaxation Salon in Otaru ~ Candrika ~
















 コラム 

2015/2/14 「心をからっぽにする」
 
 2015年も気づけば1ヶ月経ってしまいました・・・。どうぞ、今年もチャンドリカをよろしくお願いいたします!

 2015年2月7日(土)に、綿本彰全国ツアー2015『心を空っぽにする動き方入門』に参加してきました。私がヨガを始めるきっかけとなった綿本先生。ワークショップは2年に一度開催されていますが、第一回目から欠かさず参加しています♪

 毎回、自分が進んできた道を時には軌道修正、ときには後押ししてくれるのです。今回も、やっぱり私の原点は綿本先生なのだなぁと実感した一日でした。残念なのは、その後予定があったので、すぐに去らなければならず、質問タイムは諦めなければならなかったこと(涙)

 今回のワークショップは私の背中を後押ししてくれたような内容でした。だって私が1年ぐらい前から取り入れている「ホネナビ体操」をしていれば問題なく出来る動きばかりだったから。身体の中心から全身に力を伝えるように動くことで、上半身がゆるんで呼吸が解放され、心に意欲と落ち着きが共存し、心が空っぽになるという内容でした。

 波のように背骨を使うことが必要だったのですが、上手く動かせたと思います(自己判断ではありますが)。私が指導員になるために学んだ水野ヨガでも、同じような動きをしたこともありますし、私にとっては難しくなかったのです。久しぶりに人の誘導で(それも大好きな綿本先生の)ヨガを受けてとっても充実した一日でした!

 私がヨガにはじめて触れたのは、先生の「シンプルヨーガ」というCD付の本。今はDVD付の本が主流ですが、当時はまだ今ほど普及しておりませんでした。体育の日にふと立ち寄った本屋さんで手にとった本が綿本先生の本で、パラパラっとめくったところ、先生の言葉がすっと心にしみこんでくるような感覚があり、ちょっとやってみようかな?と思ったのです。

 家に帰ってCDをかけてやってみたところ、綿本先生の包み込むような繊細な、それでいて力強い言葉に癒され、身体の力が抜けて「ああ、自分はこんなに緊張していたんだな」と気付かされたのです。はじめてヨガをした瞬間にビビビっと「これだ!」と感じ、それから迷わずヨガの世界へ。

 もし、先生の本と出会っていなければ、私の人生どうなっていたか・・・

 それから11年の間、ずっとヨガに対しての熱が冷めない理由のひとつとして、心と身体は奥深いということがあります。いくら学んでも学んでも、その度に「ああ、そういうことか!」ということが見つかるということです。そして常に「これはどうなのだろう?」という疑問も興味も沢山あるということ。

 何歳からでも、どんな身体でも、可能性があるのだと教えてくれたヨガ。今まで不満ばかり、人と比べてばかりいた私に物事を見る方向性を変えてくれたヨガ。こんな風に自分を変えてくれたヨガを伝える仕事がしたい、いや・・・するのだ!と私は思ったのでした。それは11年経っても変わらずにいます。

 今回学んだことでとても大きかったのは、良い姿勢が生まれる心には「意欲」がまずあるということ。今までのワークショップでも何度か、自然に意欲がわいたときには姿勢がよくなるということを先生はおっしゃってました。例えば、休日の日。ダラダラと過ごしていたときにいい知らせが入ったら、その瞬間、すっと起き上がり姿勢を正しますよね?その時いちいち"骨盤を立て、胸を引き上げ、肩の力を抜く・・・"なんて、頭で考えたりしません。心が姿勢をつくるのです。

 ヨガの危険性というか弱い部分はそこにあるのだと先生はいいます。自然に生まれる意欲がないのに、無理に形だけをつくろうとしているから、身体や心が緊張し、義務感に囚われてしまうのだということ。だから、ヨガが好きな人はレッスンに来てる時点で「意欲」があるので、無駄な力がはいらず、どんどん心も身体も変化していくのですが・・・、人に勧められたから、いいと言われたから、友達がしているから・・・という理由で通っている方で、真面目だから続けている人というのは、緊張感、義務感に囚われていますから、なかなか力が抜けず、変化しにくいのだと気づかされました。

 私は出来るだけ心と身体が変化する過程を大切にするレッスンを心がけていますし、ヨガを大好きになってもらいたいし、それを伝えているつもりです。それでも、受けている側の心が今の自分を変えてもらおうと受身ばかりでいるうちは全然響かないのです。結局のところ人には人を変える力はありません。働きかけるだけしかできません。本人が気づくしかないのです。

 そのことをわかっていても、一人でやっている私は、今の方向性でいいのかどうか不安になることがあります。毎回行なっている「ホネナビ体操」だって、私はいいと思っているから取り入れていますが、意欲的じゃないなーと思う人もいらっしゃって・・・そんなとき、ちょっと心が折れそうになる自分がいるのです。

 でも、自分が正しいと思っていたことが私の心の師である綿本先生のレッスンと重なる部分が沢山あったことで、かなり自分の自信になりました。先生が背中を押してくれたような気がしたのです。このまま今の方向で進んで行こうと思います。

 綿本先生が言う「心が空っぽになる」になるというのは「無」になるのではなく、心があらゆる感覚で深く満たされ、そして満たされることで溢れ出すものがあるということなのです。心という器に迷いや疑いなど何も入っていなければどんなものをも受け入れることが出来るし、あふれたものは人に分け与えることができるということなのかな?と自分なりに理解しました。(私たち人間の脳みそで考えるとそういう言葉で表現するしかないのですが)

 空っぽになるまでには努力が必要です。もちろん、義務的な努力ではなく、根気よく意欲的に取り組むこと。それを繰り返しているうちに、自然と生まれてくる感覚が「空っぽ」なのだと思います。背骨を波のように動かして、ヨガをしているとき、ふっとその行為と自分だけで周りの存在がなくなったような感覚がありました。

 その時の私には邪念はなく、我もなく、全てが一体なのだと確かに感じられたと思います。

 すべてはつながっている・・・。このコラムを読んでくださっている方と私も繋がっている。ヨガというカテゴリーで繋がっている人たちもいる。住んでる場所で繋がっている人たちもいる。日本という国での繋がり。人間というレベルでの繋がり。地球というレベルでの繋がり。太陽系というレベルでの繋がり。結局、全ての源はひとつなのだなーと思えてきます。

 ワークショップを受けて、すごく満たされ、そして心からいろんなものが溢れ出すような感覚だったので、帰り道、会う人全てにハグしてしまいそうなぐらい(笑)、心が平穏で平和で感謝に溢れていました。その後の飲み会で心が解放されすぎて、飲みすぎて記憶を失ったことを抜かせば(苦笑)。

 これからも私自身が良いお手本となれるように日々精進し続けていこうと再度決心しました。意欲を持って、そして肩の力を抜いて楽しんで・・・ 合掌