| Yoga & Relaxation Salon in Otaru ～ Candrika ～ |
|
●●● コラム ●●●
| 2016/8/3 「生きている意味って？」 |
この間、ある人が友人から「自分の生きている意味って何だろうって考えてわからなくなった」と相談されて、なんて返していいかわからなかったんだという話しを聴きました。私はすぐに「その人が求めているような"生きている意味"なんて誰にもないと私は思ってるよ」と答えてしまったけれど、悩んでいる人を前にしてはそんな風にいえないだろうなぁって思って、それからしばらく考えているのです。
自分がこの世に生を受けた意味ってあるんだろうか？と、一度は誰しも考えたことがあることだと思います。私も最近までは「自分の価値ってなんだろう？」って考えていました。だからきっと、インドに行ってみたのだろうし、ヨガの指導者たるもの一度はインドの地を踏んだほうがいいと思っていたわけです。
そして、行ってみて「私はインドに行く必要なんてなかった」と分かりました。どの場所でも本気で覚悟を持って指導していたら、インドに行ったことがあるとかないとかそんなことには意味はないのだと気付いたのです。でも、それは誰しもがインドに行く意味はないということではなく、私には・・・ということです。
そして、私は『日本で今いる場所で自分が感じるままに突き進もう』と思えたのだけれど、それはきっとインドに行ったから思えたのだと思います。行っていなければ今もなお、インドに一度はいかなくちゃいけないと思っていて前に進んでいないような気がするのです。
だから、自分に価値があると思えないと思っている人はなんでもいいからやってみればいいと思うのです。こうなりたいなーと思う人の真似をしてもいいし、誰かから勧められたことをしてみてもいい。やってみて違うと思えば選択肢のひとつが消えるだけで、別に自分が駄目な人間だというレッテルを貼られたわけではない。次にやりたいことやるべきことをすればいいだけです。
私には子供がいないし、もし子孫を残すことが人間の生まれてきた意味ならば、すでに役目を果たしていない。自分が歴史に名を残す偉人になれるとも思わないので、後世に何かを残すことが価値のあることだとしたら、それもまた何も為し得ていないといえるでしょう。だからって自分は生きている意味がないんなんて思わないし、何を為すか、遺すかということではなく死ぬまで出来ることをやるだけだと思っています。
それに自分が後世に何かを残せたかどうかで人間の価値が決まるなら、多くの人は何のために生まれて死んでいくのでしょう？だから、そんなことに意味なんてないのだと思います。価値って結局、自分が決めることではなく、誰かがその人の価値観で決めるだけのことですから。
自分には何か価値があるはずだと思って、自分の名前を残さないと生きていた証を残せないと焦り、認められず頑張っても無駄ならと自暴自棄になり、社会を恨み、家族を恨み、誰かを殺してでもいいから自分の名前を世間に知らせようと考える人が最近多いと思うのです。善行で無理なら悪行で名を遺したい・・・そう思って間違った価値観で自分を正当化して、自分を認めない世の中を見返してやろうと思ってしまう。もちろん、両親から無条件で愛されているという自信のない子が多いとは思いますが。
自分は特別な人間だと思いたいのはわかりますが、ほんの一握りの人しか無理なポジションですし、その人が幸せかどうかなんて結局のところわからないことです。生きている間に認められないことも多いと思います。死んでから認められた偉人だって沢山いたわけですし。
だから、そんなことは気にしてないで、今出来ることをやればいいし、やりたいことがあったらやればいい。人の評価ばかりを気にして人に認められたいから頑張るんじゃなくて、自分がやりたいから、出来るからやる。そんなシンプルなことでいいと思うのです。
という私も人の評価は気になるし、誉められれば嬉しい。すぐに調子に乗って失敗してしまうし、否定されたら落ち込む・・・。誰かから認められないと不安になるし、認められた人たちに嫉妬してしまうけれど、そんな雑音に気を囚われたら、すぐに気持を切り替えてやるべきことに意識を向けるべきだと思っています。
私も誰かの役に立てたら嬉しいけれど、そのために自分を犠牲にしようとせずに出来ることを一つずつ増やしていこうと思っています。あともう３年もすれば５０歳になってしまうけれど、６０になっても７０になっても自分が出来ることを増やすことは出来るはずだと思うからです。
誰かと比べて自分は駄目だって思うこともあるけれど、自分が出来てその人は出来ないことも沢山あるはず。出来ないことに焦点を当てずに出来ることに焦点を当てて、これからの人生は生きていきたいとそう決心した２０１６年夏でした。 笑 合掌
|
|
| |
|