Yoga & Relaxation Salon in Otaru ~ Candrika ~
















 コラム 

2017/5/9 「まさか私が・・・」
 
 前回のコラムを更新したすぐ後、2月末からまた胃の調子が悪くなったり良くなったりを繰り返し、3月中旬にも吐きはしないけれど吐き気がして食欲不振が続いたため、一時期は20代の頃人生で一番痩せていた体重よりも減ってしまいました。ずっと下半身を細くしたいとは思っていましたが、食べられないで痩せるともちろん下半身も細くなりますが、上半身の痩せ方が尋常じゃなく・・・。自分でも気持悪いぐらいゲッソリしちゃいました。病院から処方された胃薬で食欲は戻って来たものの・・・2月末から左手の小指の痺れがずっと続いていたのです。

 最初は編み物をしていたので腱鞘炎みたいなものかな?と思っておりました。しばらく小指だけの痺れだったので様子を見てましたが、段々と痺れる範囲が広がってきて、時々痒みや皮膚の中を虫が這うような感覚や熱い感じがしてきて、いよいよこれはなんだかおかしいぞ?と思ってきたのが3月末頃。違和感は脇の下や左胸や背中まで広がってきたので、もう怖くなってきて・・・。病院へ行きMRIを撮ったところ・・・今回は頚椎に白い影が出来ていたのでした。

 医師からは「多発性硬化症で間違いないと思う」と言われました。12月の入院の時は「疑い」で再発しなければ大丈夫だと言われていたし、左手の痺れが広がって来た頃からネットで色々調べて覚悟はしていたので「やっぱりか」という感じでそれほどショックではありませんでした。左手は痺れていて違和感や不快感はすごくあるけれど動かせる状態だったからかもしれません。前回の眼球が上下に振動してしまうのに比べたらまだましだったから。あの時は目を閉じて寝ている事しか出来なかったし、このままだったらどうしよう・・・という恐怖がありましたから。

 今後の治療のためにも専門医のいる札幌の病院を紹介するので、そこで詳しく検査をしたほうが良いと言うので私もそれを快諾しました。でも1週間後じゃなければ予約がとれなくて、その間、症状は段々と悪くなってきて、感覚障害も広がってきて、レッスンを受診ギリギリまでしようと思っていたのですが、休まなくてはなりませんでした。

 4月14日にやっと診察を受け、詳しい検査入院を勧められたものの、ベッドに空きがないという・・・タイミングの悪さ。即入院しても良いように準備万端で行ったのですが、その日はそのまま帰り、ベッドが空くのを待って、18日から入院することになりました。

 検査が進むにつれて、先生から「多発性硬化症」より「視神経脊髄炎」だと思われると言われました。

 視神経脊髄炎は初期症状で吐き気やしゃっくりが出ることもあるそうで、前回も今回も吐き気や食欲不振に悩まされた私は視神経脊髄炎で間違いなさそうです。ずっとストレスで慢性胃炎になっていたと思い、精神的にそこまで追い込まれていたのか?と疑問に思っていた私にとって、病気の初期症状の一つだと判明したことは変に納得できたのです。病名がはっきりした時点で視界がクリアになった感覚さえしました。ただ、髄液と血液の詳しい検査がGW休みがからむために3週間ぐらいかかってしまうので、次回行く5月22日まではっきりしてません。でも、現在判明している結果では視神経脊髄炎以外である可能性は低いみたいなので、髄液や血液ではっきりした結果が得られなくても、視神経脊髄炎として今後は再発抑制治療を続けていくことになると思います。

 視神経や脊髄に炎症が起きる原因不明の難病なので、再発はどうなるのか誰にもわかりませんし、このまま一生再発せずに普通に生活も仕事も出来るかもしれませんし、再発した場所が悪く炎症がすぐに治まらなければ失明したり下半身不随になることもあります。

 不安じゃないと言えば嘘になりますが、先のことはわからないので悲観することなく、病気を受け入れて、出来ることをやっていこうと思います。落ち込んでいると「出来ないこと」ばかりに目が行きます。手が痺れていると上手くキーボードも打てないし、袋を開けるときやビンのふたを開けたりするときに上手くできません。髪を洗うときも自分の手じゃない違和感が凄いし、寝ているときも時々痺れが強くなると起きてしまいます。

 でも、出来ることって沢山あるのです。目が見える、話せる、歩ける、本が読める、カラオケも出来る、パソコンも見られる、メールも打てる、買い物が出来る、メイクもオシャレも出来る、映画もテレビも見れる、運転できる、友だちと会える、お酒も飲める・・・そしてヨガが出来る、仕事が出来る、まだまだ沢山。

 出来ることがこんなに沢山あるのに落ち込んでなんていられないのです。再発したらしたでその時考えることにしました。今考えてもわからないことは考える時間が勿体無い。前回の眼が不自由だったことを思えば、これ以上何が必要なのだろう?と思えるのです。

 難病ですけど、個性だと思って生きていこうと思っています

 ただ、今までのように自分の身体や体力を過信できないので、個人レッスンや癒しメニューは思い切ってやめることにしました。個人レッスンや癒しメニューは通常のレッスンより体力も気力も使います。過労やストレスは厳禁ですし、体調不良や再入院などでキャンセルしなくてはいけないことなど出る可能性があります。

 通常のレッスンを大切にして、ヨガを出来るだけ長く続けて行きたいんです。今まで個人レッスンでしかレッスンを受けることが出来なかった方にとってはこのようなことになり申し訳ない気持で一杯なのですが、誰かは良くて誰かはダメだというのはフェアじゃないので、全ての方に出来ないことはやらないと決めました。

 今はまだ左手の痺れは完全に治ってません。こうして文章が打てるまでに回復してますが、もしかしたら、後遺症として残ったりするかもしれません。頭を前に深く倒すと左の足先までしびれが走ります。なので、スキのポーズは今は出来ません。これは多発性硬化症や視神経脊髄炎の人の症状のひとつですが、これも治るのかわかりません。

 それでも、生きてます。生きていけます。人格は奪われていないし、自分にしか生きられない人生を生きていくことは出来ます。

 
 ヨガをしていなかったら、病気を受け入れることが出来なかったかもしれないし、誰かを恨んだり、周りに当り散らしていたと思います。ヨガをしていて、健康に気をつけていて、つい最近まで風邪すら引いたことがなかったのに、なんで私が?と最初は思いました。なぜ難病?と。

 でも、ヨガをしていたから病気を受け入れることが出来たのだとしたら、人生において無駄なことは何ひとつないのです。だから、この病気も自分にとって無駄なことではない。もちろん希望は捨ててませんが、たとえ後遺症が残ったとしても気にせず出来ることをやっていこう、そう思っています。

 体重は健康だった頃に戻っています。食欲増進というのが薬の副作用のひとつなので、太らないようにだけ気をつけて、楽しく人生を送りたいと思っています。

 病は気から!身体は病気したとしても精神は病まないようにヨガと共に歩んでいきます。

 これからも、どうぞ宜しくお願いします。 合掌